骨盤は歪むは嘘!歪まない!骨盤の歪みの正体と原因!
2018/10/07

体のケアに気を使うランナーなら一度は整体などにいったことがあるのではないでしょうか?
整体ではまずアライメント確認をすることが多いと思いますが、そこで「骨盤ゆがんでますね〜」なんていわれたことありませんか?
今回はこの「骨盤のゆがみ」の正体、本当の意味について書いていきます。本当の意味を理解して自分で気をつけられるようにしていきましょう。
目次
そもそも骨盤は簡単にゆがまない
そもそも骨盤はそう簡単にはゆがみません。せいぜい妊娠、出産のときくらいです。
靭帯などにより強固に固定されている
骨盤は左右の寛骨(腸骨、坐骨、恥骨)、仙骨、尾骨で構成されています。
仙骨の左右に寛骨が、下方に尾骨が関節しますがこれらは関節包や強力な靭帯によって固定されます。
仙骨と腸骨で構成される仙腸関節は、関節という名前の割に可動域はほとんどありません。
体幹からの負荷を下半身に伝えるため
骨盤が頑丈で強固なのには理由があります。骨盤は上半身(体幹)の重さや圧力の負荷を下半身に伝える必要があるからです。
考えてみてください。骨盤がぐらぐらでゆるゆるだったら、体幹の重さ、圧力はどうなりますか?歩行時、地面からの反発力はどうなりますか?
骨盤で力の伝達がうまくいかないと運動が円滑にできませんよね。だから骨盤はとても頑丈にできているんです。
これをゆがませようと思ったら、なかなかの力が必要です。
ましてや骨盤(骨)の歪みを整体などによる人間の力で矯正することはできるのか甚だ疑問です。
では、骨盤矯正といってやっているテクニックの正体はなんなのでしょうか?
骨盤のゆがみの正体
骨盤のゆがみの正体は骨盤につく筋肉の緊張です。
つまり骨盤矯正といってるのは、ストレッチなどによって筋肉の緊張をとっているものが多いです。
骨盤につく筋肉はいくつかありますが、今回は外転位拘縮と内転位拘縮について説明します。
これは文字どおり筋肉や関節包などの影響で、股関節が外転位または内転位で固まった状態です。それぞれ細かく説明します。
股関節外転位拘縮
まずは外転位拘縮です。これは中小殿筋など股関節の外転に作用する筋が縮むことで起こります。
筋肉の損傷によって起こることもありますし、ガニ股やあぐらなど脚を外転させるクセが習慣になっている人も起こります。
症状
仰向けで寝て、両足を平行に揃えようとすると悪い方の脚が長く見えます。
骨盤の高さをみると、悪い方の骨盤は良い方よりも下がります。これを見て整体師は「骨盤がゆがんでますね〜」というのです。
ちなみにこの傾いている骨盤を平行にすると、悪い方の脚は外へ開きます(外転する)。
内転位拘縮
内転筋群の筋損傷などを起こした場合、内転筋群が拘縮して先ほどの外転位拘縮と反対の現象がおきます。
症状
仰向けで寝て、両足を平行に揃えようとすると悪い方の脚が短く見えます。
骨盤の高さをみると、悪い方の骨盤は良い方よりも上がります。これを見て整体師は「骨盤がゆがんでますね〜」というのです。
ちなみにこの傾いている骨盤を平行にすると、悪い方の脚は内側へ向きます(内転する)。
治し方
外転位拘縮、内転位拘縮はそれに関係する筋肉を緩めてあげれば正常に戻ります。
それぞれ中小殿筋、内転筋群のストレッチやマッサージで、筋肉の柔軟性を出してあげれば良いでしょう。
骨盤には多くの筋肉が付いています。骨盤をニュートラルな状態に戻すことは、付着している筋肉もニュートラルな状態になります。
日頃から骨盤のポジションを意識していくといいでしょう。
まとめ
骨盤のゆがみの正体は骨盤に付着する筋肉の緊張によるもの。
筋肉の柔軟性を戻してあげれば回復するよ。