安倍総理が苦しんだ潰瘍性大腸炎とクローン病の症状をかんたんに説明!

健康

今回は潰瘍性大腸炎クローン病についてかんたんに説明します。

ちなみに潰瘍性大腸炎は安倍総理も悩まされた難病なんです。

潰瘍性大腸炎

概要

潰瘍性大腸炎は主に大腸の粘膜・粘膜下層をびまん性・連続性に侵す慢性の炎症性腸疾患です。

長期にわたり寛解と憎悪を繰り返します。

原因

原因は明らかではありません。

自己免疫節、喫煙説などがあります。

症状

軽い腹痛、下痢を呈するものから、発熱、粘血便・膿性便をきたすものまであります。

長期にわたると貧血、体重減少などの全身性症状があらわれます。

診断

大腸内視鏡検査、下部消化管バリウム造影検査をおこないます。

全周性潰瘍、棘状突起形成、偽ポリープハウストラ(ひだ)消失、鉛管様病変など特徴的な所見がみられます。

治療

治療目標としては、内科的薬物療法による寛解導入です。

ストレスによって憎悪するので安静とし、食物残渣が少なくなるように低線維食にします。

5-アミノサリチル酸製剤、免疫調整薬、副腎皮質ホルモン、抗TNFα製剤などの薬剤で治療しますが難治例もあります。

症状が強い場合は入院して加療する必要があります。

活動性が高い場合、消化管の安静を図るために経腸成分栄養や完全中心静脈栄養を併用します。

予後

寛解と憎悪を繰り返しますが、寛解率は向上しています。

全大腸炎型では10年以上経過すると癌化率が高くなります。

クローン病

概要

クローン病は腹痛、発熱、体重減少、下痢を呈し、消化管壁全層の炎症を起こす慢性炎症性肉芽手疾患です。

口腔から直腸まであらゆる部位に出現します。特に回腸末端に好発します。

原因

原因は明らかではありません。

遺伝、環境、自己免疫説が考えられています。細菌感染によるという説もあります。

症状

多くは軽い腹痛、下痢を呈します。

潰瘍性大腸炎のような粘血便・膿性便はみられません。

ときに虫垂炎様症状を起こします。

経過が長くなると、腸管狭窄によるイレウスを起こすことがあり、貧血、低蛋白血症など低栄養状態があらわれます。

痔瘻を形成することもあります。

診断

大腸内視鏡検査、下部消化管バリウム造影検査をおこないます。

縦走潰瘍、敷石状病変、非連続性病変、内・外瘻など特徴的な所見の有無を確認します。

口内アフタやブドウ膜炎など消化管外病変からクローン病が疑われることもあります。

治療

根治療法はありません。そのため薬剤投与によって症状の軽減を図ります。

また、栄養状態を改善して生活の質を向上させることを目的とします。

5-アミノサリチル酸製剤、免疫調節薬、副腎皮質ホルモンなどを投与します。

抗TNFα製剤が用いられ改善する例も増えています。

予後

寛解と憎悪を繰り返します。生命予後は明らかではありません。

まとめ

潰瘍性大腸炎は連続性病変。粘血便、偽ポリープ、鉛管様病変

クローン病は非連続性病変。縦走潰瘍、敷石状病変

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