感染症どうして発生するか、感染の種類についてかんたんに説明します。
ぜひ参考にしてみてください。
目次
局所感染
病原体は、通常は局所感染を起こします。
まず、侵入局所で増殖するのです。
生体では、これに対して炎症反応で対抗し、病原体が広がるのを防ごうとします。
対抗できないと病原体がさらに増殖
炎症反応で治癒に向かうはずが、治癒できなかった場合はさらに組織内に病原体が増殖します。
その結果、病変はどんどん進行していくのです。
血管、リンパ管からの遠隔部へ
病変は連続的に広がるだけでなく、血管やリンパ管を介して遠隔部へ運ばれ、そこでも同じ病変を起こすことがあります。
全身感染
病原体が循環血液内で増殖を続けると、全身感染を起こします。
菌血症、ウイルス血症
全身感染のとき、循環血液内で細菌が増殖する状態を菌血症、循環血液内でウイルスが増殖する状態をウイルス血症といいます。
敗血症
菌血症で、免疫などの抵抗力が低下して全身に化膿巣ができ、感染症の症状が目立つものを敗血症といいます。
膿血症
化膿菌が循環して、全身各所に化膿巣を作る状態を膿血症といいます。
日和見感染とは
全身の免疫状態が低下し、感染症にかかりやすい状態になったとき、健常者では感染が成立しない病原微生物によって感染症が生じることです。
腸内細菌や病原性の弱い真菌やウイルスが感染し、病原性を発揮するようになります。
日和見感染を起こす病原体
細菌では、緑膿菌、プロテウス菌、セラチア菌など
真菌では、カンジダ、アスペルギウス、ムコール、ニューモシスチス・カリニなど
ウイルスでは、サイトメガロウイルス、ヘルペスウイルスなど
菌交代症とは
抗生物質が長期間投与されると、腸管内の常在菌で感受性のある菌が減少し、不感受性菌が増加し、耐性菌や真菌による発症が起こることをいいます。
健康な状態ならば、腸内に常時細菌がいて、腸内環境を一定の状態に保っています。
それが抗生物質などの影響で崩れてしまうのです。
カンジダの糸状乳頭への付着による毛舌、抗生物質の副作用としての偽膜性大腸炎があります。