身体活動や運動の強度をあらわす単位としてメッツというものがあるのをご存知でしょうか。
目次
METS(メッツ)とは
メッツとは運動の強度の単位で、座って安静にしている状態を1メッツとして、運動によるエネルギー消費が安静時の何倍になるのかをあらわすものです。
例えば歩行は3メッツの運動なので、安静時の3倍のカロリーを消費する運動となります。
また、運動の量の単位としてメッツ・時というものがあります。
これは単純にそれぞれのメッツの活動を何時間おこなったをあらわしています。
ちなみにこのメッツ・時に体重をかけると消費カロリーを導き出すことができます。
例えば、体重60キロの人が3メッツの運動を1時間おこなったとします。
この時の消費カロリーは、
60(kg)×3(メッツ)×1(時間)=180kcal
となります。
同じ運動をしても、体重が重い人ほど消費カロリーは多くなるんですね。まあ重いものを動かすだけエネルギーが必要ですからね。
ちなみにメッツは運動と生活活動の2種類があります。
では、どのような活動が何メッツなのかをみていきましょう。なお青字は生活動作です。
1メッツ
座って安静
3メッツ
普通歩行、ボウリング、バレーボール
3.5メッツ
風呂掃除、庭の草むしり
4メッツ
速歩き(95〜100m/分)、介護動作、卓球、
5メッツ
かなり速く歩く(107m/分)、ソフトボール、野球、
6メッツ
雪かき、バスケットボール、ゆっくり泳ぐ、
7メッツ
ジョギング、サッカー、テニス、スキー
8メッツ
重い荷物を運ぶ、サイクリング(20km/時)、ランニング(約キロ7分30秒レース)、ゆっくりクロール(約45m/分)
10メッツ
ランニング(およそキロ6分20秒)、柔道、空手、ラグビー
11メッツ
バタフライ、クロール(およそ70m/分)
12メッツ
ボクシング
15メッツ
階段ダッシュ
(参考 健康づくりのための運動基準2006改定のためのシステマティックレビュー)
以上のようになっています。キロ6分ちょっとで走れば安静時の10倍もカロリー消費するってことですね。メッツ・時に体重をかければ消費カロリーを計算できるので、体重60キロの人が1時間走った場合600kcalという結果になります。
ちょっと運動強度的にどうなの?って思うところもありますが、これはあくまで目安です。
例えば10メッツのとこなんて、6分20秒のジョグよりラグビーの方がきついと思うんですけどね〜。
まあこうやって決めたことなんで仕方ないですね。
まとめ
で、この数値をどのように使えばいいかという話になります。
18〜64歳であれば、3METs以上の身体活動を23METs・時/週行うことがよいとされています。
例えば歩行は3メッツなのでこれを1日に1時間やれば3メッツ・時です。
3メッツ・時×7(1週間)だと21メッツ・時になります。運動以外に生活動作もやってるのでだいたいいいでしょう。
1日60分歩くのって意外と大変ですよね。これを目安に取り組めるといいですね。