マラソンなどの長距離走って、いかに酸素を取り入れ、代謝の結果発生した二酸化炭素を排出するかがポイントですよね。酸素がないとエネルギーを長時間作れないですし、二酸化炭素を排出しないと代謝機能がうまく働きません。
だから呼吸をいかに効率良くおこなえるかが大事です。今回はこの呼吸に大きく関係する胸郭の構成や呼吸に関係する筋肉について書いていきます。
目次
呼吸とは
まず呼吸とは何かということから書いていきます。簡単にいえば、酸素を体内に取り入れて二酸化炭素を排出することです。
もう少し細かく書くと、体の外から酸素を取り入れ、細胞へ運び、細胞がその酸素を消費して代謝をおこない、その結果生じた二酸化炭素を排出する過程のことです。
空気の通る順番
呼吸によって吸い込まれた空気は次のような順番で肺に到達します。
鼻腔、咽頭、喉頭、気管、気管支、葉気管支、区域気管支、細気管支(ここから肺実質)、終末細気管支、呼吸細気管支、肺胞菅、肺胞
最後の肺胞の周りには毛細血管があり、そこで酸素と二酸化炭素のガス交換がおこなわれています。
肺自体は自ら収縮しないという事実
息を吸ったり吐いたりすると胸のあたりがふくらんだり、元の大きさに戻ったりしますね。このように肺がふくらんだり、縮んだりすることで空気が肺の中を出入りしています。
しかし、肺自身には自ら運動する能力はないんですね。ではどうやってふくらんだり縮んだりしているのでしょうか。それが今回のメインの胸郭の話につながります。
肺がふくらみ、縮むのは胸郭と横隔膜の運動のおかげ
肺が膨らんだり縮んだりするのは、肺を囲んでいる胸郭と横隔膜が運動するためです。これらが働き、肺の周りの空間を大きくすれば肺はふくらみ、肺の周りの空間が小さくなれば肺も一緒に縮むのです。
胸郭の構成
胸郭は胸の周りの骨でできています。具体的には、胸骨、左右12対の肋骨、12個の胸椎からできています。これらで肺と心臓などを取り囲んでいます。
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肋間筋によって肋骨が動く
これらは骨だけなので運動できません。なので外肋間筋と内肋間筋が肋骨の間に存在します。この外肋間筋が収縮し肋骨を引き上げ、胸郭がふくらみ肺もふくらみます。外肋間筋が緩んで元に戻れば肺も元の大きさに戻ります。
そこから内肋間筋が収縮すれば、さらに肋骨を引き下げるので胸郭が小さくなり、肺も縮むことでさらに息を吐き出すことができます。
胸式呼吸
この肋間筋の収縮による呼吸を胸式呼吸といいます。
横隔膜とは
横隔膜は膜とついているので、膜なのかなと思うかもしれませんが筋肉なんです。胸郭の下口を覆うようにしています。
第1〜4腰椎の椎体、第12肋骨の尖端と第7〜12肋軟骨内面、胸骨の尖端(剣状突起)から始まり、それらが中央に向かい腱中心という部分となり終わります。腱中心は下大静脈が貫いています。
横隔膜が収縮すると胸郭が広がって肺もふくらみ、弛緩すると胸郭が狭くなり肺も縮みます。
腹式呼吸
横隔膜の収縮による呼吸を腹式呼吸といいます。こちらの腹式呼吸では働く筋肉が多いので、痩せやすくなるなどの多くのメリットがあります。走るときもこの腹式呼吸を意識するといいですね。
努力性吸気、努力性呼気
深呼吸しようとすると、呼吸は意識的に大きく息を吸い込んだり吐いたりしますね。このような呼吸を努力性吸気、または努力性呼気といいます。
努力性吸気では、斜角筋群、胸鎖乳突筋、鎖骨下筋、大胸筋なども働きます。努力性呼気では内肋間筋と腹斜筋、腹横筋などの腹壁筋も働きます。
呼吸に関係する筋肉は意外と多いんですね。なのでこれらの筋肉もウォーミングアップでアプローチしておくといいですね。
まとめ
肺は自らふくらまない!
胸郭や横隔膜の運動が呼吸に影響する!
ウォーミングアップで呼吸に関係する筋肉にもアプローチをしよう!
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[…] 出典;マラソンで呼吸を楽にする方法!肋骨周りをほぐそう! […]