長く歩けない?脊柱管狭窄症の症状を説明。治らないなら閉塞性動脈硬化症かも?

      2018/10/14

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脊柱管狭窄症と、鑑別が必要な閉塞性動脈硬化症についてかんたんに説明します。

参考にしてみてください。

腰部脊柱管狭窄症とは

まず脊柱管とは、脊髄が通る管のことです。

脊柱管狭窄症では、なんらかの原因によりこの脊柱管が狭くなり、馬尾・神経根症状があらわれます

一ヶ所だけでなく、多発性に発生するものもあります。

原因

多くは、腰椎の変性によります。

椎間板の膨隆、椎間関節の肥厚、骨棘形成、靭帯の巻き込み、変性すべり症などの合併が、脊柱管を狭くします。

症状

体幹を後ろへ反らすと痛みが増悪し、前屈すると痛みが軽減するのが特徴です。

立っているとつらくて、座っていると楽になることが多いです。

脊柱管の狭窄の仕方によってさまざまな症状があらわれることがあります。

①神経根型、②馬尾型、③両者が混ざった混合型があります。

①神経根型
下肢の疼痛、しびれ、感覚異常(主に片側)、お尻の痛みなどがあります。

②馬尾型
両方の下肢のしびれ脱力感、足の裏の感覚異常、膀胱直腸障害などがあります。

脊柱管狭窄症の間欠性跛行(はこう)について

ネットで調べると、脊柱管狭窄症の特徴的症状として間欠性跛行がよく取り上げられていますよね。

間欠性跛行とは、歩いていると徐々に下肢の痛みやしびれが出現し、しゃがんだり座ったりして休むと回復し、また歩くと痛くなるを繰り返す歩行症状です。

間欠性跛行は、脊柱管狭窄症患者の約60%でみられるともいわれています。

自転車なら痛くない

脊柱管狭窄症の人は、間欠性跛行があっても自転車でならどこまでもいくことができます。先ほど書いたように、脊柱管狭窄症は体幹の前屈や座位で症状が軽快するからです。

しかし、間欠性跛行の症状があって、自転車でも痛みがなくならない場合は脊柱管狭窄症のほかに原因があるかもしれません。

まず考えられる鑑別疾患として閉塞性動脈硬化症があります。

脊柱管狭窄症と閉塞性動脈硬化症の鑑別

閉塞性動脈硬化症とは

閉塞性動脈硬化症は、動脈硬化により下肢の動脈の狭窄や閉塞が起こり、下肢の虚血状態が起こる病気です。

閉塞性動脈硬化症の症状

症状は間欠性跛行、下肢のしびれ、冷感、足背動脈の触知不可、悪化すると安静時にも疼痛があり、最悪は虚血状態から壊疽を起こします。

また、足部と上腕部の収縮期血圧比(ABI)が0.9以下になります。

通常は足部の血圧の方が上腕部の血圧より高いので、1以上になるはずです。下肢の動脈の閉塞によって、足部の血圧が低下することでおこります。

閉塞性動脈硬化症の間欠性跛行は止まって休むだけで痛みが回復、体幹の前屈は意味なし

閉塞性動脈硬化症の場合、下肢の痛みの原因は、血管の閉塞によって筋肉に血液が届かないことにあります。

そのため、歩いていて下肢に症状があらわれた場合立ち止まって筋肉を休めてあげれば改善します。

脊柱管狭窄症のように座ったり、前かがみになる必要はありません

自転車でも痛い

しかし、逆にいえば、閉塞性動脈硬化症は座っても意味がないので自転車でも痛いのです。

この現象は自転車なら大丈夫だった脊柱管狭窄症とは違いますよね。

ちなみに

間欠性跛行がみられる原因疾患の約75%は腰部脊柱管狭窄症、約13%は閉塞性動脈硬化症、約10%は腰部脊柱管狭窄症と脊柱管狭窄症の合併といわれています。

もしかしたら閉塞性動脈硬化症を見落としているかもしれないので、心当たがある人は診てもらうといいかもしれません。

腰部脊柱管狭窄症の治療

自然経過観察で7〜8割は不変もしくは軽快します。2〜3割は変性の進行、狭窄の悪化によって症状が悪化するものもあります。

神経根症は保存療法が有効ですが、膀胱直腸障害を呈する馬尾型では手術適応になります。

まとめ

腰部脊柱管狭窄症は、腰椎の変性などが原因で脊柱管が狭くなり、馬尾・神経根症状があらわれる。

下肢の疼痛、しびれ、間欠性跛行が特徴的な症状。間欠性跛行は前屈や座位で休むと楽になるし、自転車なら問題ない。

間欠性跛行の症状があって、自転車でも痛みがある場合は閉塞性動脈硬化症かも?

閉塞性動脈硬化症の症状は、下肢のしびれ、冷感、足背動脈触知不可など。悪化すると安静時にも疼痛があり、最悪は虚血状態から壊疽

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