太ももの付け根、股関節あたりが痛いからしばらく安静にしてるけど治らない。
レントゲンでも異常がない。
長く続く太もも周辺の痛みは鼡径部痛症候群と呼ばれる症状かもしれません。今回は鼡径部痛症候群について書いていきます。参考にしてみてください。
目次
鼡径部痛症候群(グロインペイン症候群)とは
鼡径部痛症候群の定義としては以下のようになります。
股関節周辺に明らかな器質的疾患がなく、体幹から下肢の可動性、安定性、協調性に問題を生じた結果、骨盤周囲の機能不全に陥り、運動時に鼡径部(股関節あたり)に様々な痛みを起こす症候群。
ちなみに鼡径部とは・・・
左右の大腿部の付け根にある溝の内側にある下腹部の三角形状の部分。解剖学的には恥骨の左右の外側・股関節の前方部にあたる。股間を構成する主要部分の1つである。
引用 ウィキペディア
症状
スポーツ動作時の慢性的な太ももの付け根、内転筋近位の痛みが多いです。
日常生活には差し支えない程度の痛みですが、スポーツをする上でストレスになります。
痛みの部位
鼡径部痛症候群で痛む部位は以下のようなところです。
・鼡径部
・内転筋近位
・下腹部
・大腿直筋近位
・坐骨部
などなど
発生が多いスポーツ
鼡径部痛症候群が発生しやすいスポーツは以下のものです。
・サッカー(69%)
・ラグビー(8%)
・陸上長距離(6%)
・野球(4%)
・アメフト(4%)
・バスケットボール(2%)
キック動作、走ることが多いスポーツに発生しやすいことがわかります。
鑑別が必要な疾患
痛みの部位が似ている疾患がいくつかあります。自分で鼡径部痛症候群だと決めつける前に整形外科で診てもらいましょう。
・内転筋炎、または損傷
・恥骨疲労骨折
・鼡径ヘルニア
・股関節関節唇障害
などなど
対策
鼡径部痛症候群は単なる安静では改善されないことが多いです。以下の3つの方法でアプローチしていきましょう。
可動域の改善
まずは股関節の関節可動域を改善しましょう。股関節の外旋拘縮などがあると常に筋肉にストレスがかかります。
マッサージやストレッチでほぐしていきましょう。
安定性の改善
筋力強化により骨盤の安定性を鍛えましょう。
骨盤をはじめ体幹部分はあらゆる動作の土台となる部分です。ここが安定するとおのずと運動がスムーズに行えます。
協調性の訓練
体幹から下肢を連動して動かす訓練をしましょう。
脚だけを動かすのではなく、骨盤の回旋を利用した下肢の振り出しができれば負担が軽減されます。クロストレーニングなんかがオススメです。
まとめ
痛みの原因がわからない鼡径部の痛みは鼡径部痛症候群かも
単なる安静だけでは改善されないことが多い
協調性の訓練など運動動作の取得などで対策しよう