今回は赤ちゃんの運動行動の発達について書いていきます。
赤ちゃんの歩行開始は一般的に11〜14ヶ月頃といわれています。
生後3ヶ月以降は中枢神経系の発達に伴って運動行動は次第に変化していきますが、この時期からは学習の要素が影響するので、できる動作は若干の差がでてきます。
歩行運動と上肢の運動などについて月齢順に書いていきます。参考にしてみてください。
目次
できる運動と開始時期
首が座る
2〜3ヶ月
指の運動、おしゃぶり
3ヶ月
寝返り
3〜4ヶ月
手を開く、ものを掴む
4ヶ月
掴んだものを反対の手に持ちかえる
6ヶ月
ひとり座り
5〜8ヶ月
ハイハイ
7〜8ヶ月
つかまり立ち
5〜9ヶ月
つかまり歩き
8〜12ヶ月
親指と人差し指のつまみ動作
10〜12ヶ月
ひとり歩き
11〜14ヶ月
階段を昇る
1歳6ヶ月
それぞれの手指の分離運動
2歳
走る
2歳
ものを投げる
2歳6ヶ月
階段を降りる
4〜5歳
腕を振って歩く、走る
5歳ころ
スキップ
5〜6歳
成人型歩行
6歳
成人型歩行と書いた理由は、小児の歩き方は少し異なるためです。
小児の歩行の特徴は次のようなものがあります。
①かかと接地がない
②支持基底面を広くとる
③腕振りがない、腕をバンザイして歩く
開始時期はあくまで目安
運動の発達過程には当然ながら個人差があります。
歩き始めは11〜14ヶ月と書きましたが、2歳ころのこともあるのです。
時期には差があるが順番はほぼ同じ
運動の開始時期には差がありますが、運動が可能になる順番にはほぼ差がありません。
どういうことかというと、階段を昇れるようになるのは1歳6ヶ月で、階段を降りれるようになるのは4〜5歳です。
この開始年齢に差はありますが、順番として階段を降りることが昇ることよりも先にできることはほぼないということです。
つまり、運動発達遅滞の診断としては、遂行可能な時期になってもその動作ができないことが指標になります。
病気の原因になるので無理に歩かせない
早く歩いてほしいという思いから、無理やり身体を支えて歩かせようとするのはよくありません。
ブラント病のような骨端症の原因になりかねません。
ブラント病とは、脛骨近位の成長軟骨板内側の成長障害です。
もしも片方の脚だけ内反膝(O脚)気味なら注意が必要です。病院で検査してもらいましょう。
まとめ
赤ちゃんの運動開始時期は個人差がある
開始時期は個人差があるが、できる動作はほぼみんな同じ順番になる
早く歩かせようとするのばブラント病の原因になるので注意!片方のみのO脚には注意!