運動中の水分補給が大事だということはよくいわれていることです。
身体の2%以上の脱水でパフォーマンスが落ちるなんてこともいわれています。
ですが、近年の実験でこれは疑わしいとされています。
今回は著書ENDURE限界は何が決めるのか? 持久系アスリートのための耐久力(エンデュアランス)の科学からのどの渇きとパフォーマンスについての話をしていきます。
このブログは、陸上競技経験者であり、接骨院の先生の国家資格を持つランニングインストラクターの2人で作成しています。
競技実績
東海選手権5000m競歩第2位
フルマラソン2時間36分台
5000m14分台 など
喉の渇きをなくそうとすると
喉の渇きは、主観的運動強度を増大させ、パフォーマンス低下を引き起こします。
喉が乾かないように水分補給をする必要がありますが、そうしようとすると自分が思っている以上に給水する必要があるのです。
次のような実験があります。
ロチェスター大学の研究では、好きなだけ水を飲んでいいと言われても、砂漠を行進した兵士は体重が2~4%、戦車兵は平均3%、爆撃機の乗組員は1.6%減少しました。
好きなだけ飲んでいい状況でもこれだけ体重(水分量)が減ります。
脱水でパフォーマンスは下がるのか
実際に脱水状態でパフォーマンスは下がっているのでしょうか?
ある研究ではこれを否定しています。
次のような実験があります。
マラソン、トライアスロン、自転車レースにおいて、上位でゴールした人の脱水の度合いを調べました。
すると、上位でゴールした人ほど脱水の度合いは高かったのです。
また、次のような研究もあります。
モンサンミッシェルマラソンでは643人の完走者のうち、
タイムが3時間以内のランナーはスタート時と比べ体重が平均3.1%、
3~4時間のランナーは平均2.5%、
4時間以上のランナーのみ平均1.8%減少しました。
こうなると体重の2%の脱水でパフォーマンスが下がるという説は否定せざるを得ません。
水分も余分に補給してもすべて吸収されるわけではないので、お腹に残り、過度な給水はパフォーマンス低下につながります。
まとめ
喉の渇きはたしかに主観的運動強度を高め、パフォーマンスを下げます。
しかし、脱水状態から回復するには自分が思っている以上に水分補給が必要です。
しかも、マラソン大会やトライアスロンなどで上位でゴールした人ほど脱水状態でした。
今回の参考文献はこちらの本です。
限界は何が決めるのか? 持久系アスリートのための耐久力(エンデュアランス)の科学
本を読むなら両手や目がふさがっていても読めるアマゾンオーディブルがおススメです。
Kindle Unlimitedは月額980円で本読み放題!30日間無料体験!