感染症の原因となる細菌やウイルスなどの分類と、潜伏期間についてまとめてみました。
病原体の分類ってややこしいですよね。
また、ノロかも・食中毒かもと思っている方も、潜伏期間をすぎても発症しないなら、もう大丈夫かもしれません。
参考にしてみてください。
目次
主な病原体の分類
真核生物に分類されるもの
原虫
蠕虫
真菌
以上に分類されます。
原核生物に分類されるもの
細菌
その他動植物の分類に該当しないもの
ウイルス
原虫、蠕虫、真菌、細菌、ウイルスの分類
原虫に分類される主なもの
マラリア
アメーバ赤痢
トキソプラズマ
クリプトスポリジウム
膣トリコモナス
蠕虫に分類される主なもの
回虫
鉤虫
ギョウ虫
アニサキス
フィラリア
吸虫症(日本住血吸虫、肝吸虫、肺吸虫、横川吸虫)
条虫症(無鉤条虫、有鉤条虫、エキノコックス)
真菌に分類される主なもの
ニューモシスチス肺炎
白癬菌
カンジダ
アスペルギウス
クリプトコッカス
ムコール
細菌に分類される主なもの
一部を除いて、名前になんとなく「〜菌」とつきそうなものが該当します。
グラム陽性球菌・・・ブドウ球菌、連鎖球菌、肺炎球菌
グラム陰性球菌・・・淋菌、髄膜炎菌
グラム陽性桿菌・・・ジフテリア菌、ボツリヌス菌、結核菌、炭疽菌
グラム陰性桿菌・・・赤痢菌、大腸菌、コレラ菌、サルモネラ菌(食中毒)、レジオネラ菌(在郷軍人病)
嫌気性菌・・・破傷風菌、ボツリヌス菌(食中毒)、ガス壊疽(ウェルシュ菌)
抗酸菌・・・結核菌、らい菌
マイコプラズマ(肺炎)
リケッチア(発疹チフス、ツツガムシ病)
クラミジア(オウム病、トラコーマ、鼠径リンパ肉芽腫)
スピロヘータ【細菌と原虫の中間】(梅毒、ワイル病、鼠咬症、回帰熱)
などなど
ウイルスに分類されるもの主なもの
名前に「〜ウイルス」とつきそうなものが多いです。
ライノウイルス(感冒・風邪)
アデノウイルス(感冒・風邪、咽頭結膜炎)
インフルエンザ
麻疹
風疹
SARS(重症急性呼吸器症候群)
MERS(中東呼吸器症候群)
日本脳炎
ポリオ(急性灰白髄炎)
単純ヘルペス
ムンプス(流行性耳下腺炎)
サイトメガロ
肝炎ウイルス(A,E・・・ピコルナ、B・・・ヘパドナ)
天然痘(痘瘡)
エイズ
などなど
DNAウイルスとは
アデノ、ヘルペス、B型肝炎、水痘など
RNAウイルスとは
麻疹、風疹、インフルエンザ、エイズ、A.C型肝炎など
主な感染症の潜伏期
約1日
特にブドウ球菌によるものは4時間ほどでも発症します。
腸炎ビブリオ、ボツリヌス、サルモネラなどはだいたい1日以内が多いです。
約1日〜5日
ノロウイルス、インフルエンザ、単純ヘルペス、赤痢、コレラ、りん病、髄膜炎などです。
約5日〜10日
麻疹、破傷風、ジフテリア、百日咳、マイコプラズマ肺炎、腸チフス、リケッチアなどです。
約10日〜20日
水痘、風疹、流行性耳下腺炎、梅毒などです。
約20日〜40日
結核、A型肝炎などです。
約80日〜100日
B型肝炎。最大潜伏期間は6ヶ月にもなります。
1年〜2年
エイズ
潜伏期が長く、平均10年ともいわれています。
まとめ
真核生物は真菌、原虫、蠕虫。原核生物は細菌。その他動植物の分類に該当しないものがウイルス。
雰囲気で「〜菌」とつきそうなのは細菌だけど、リケッチアとかクラミジアとかも細菌。
潜伏期は病原体によってかなり幅があるものもある。