「明日はマラソンだから、疲労を取るために鍼治療行ってきたよ!」
というコメントをSNSでよく見かけます。コンディションを整えてレースに臨む姿勢はとても素晴らしいです。
しかし、レースでいい結果を出したいからといって、大会の前日に鍼治療やマッサージで筋肉をほぐしきってしまう行為は実は逆効果なんです。
あなたもレース前日に鍼とかマッサージ行ってませんか?それパフォーマンスが低下する原因になります。今度からは気をつけましょう。
目次
鍼治療、マッサージが悪いわけじゃない。タイミングの問題。
鍼治療やマッサージをすることが悪いわけではないです。
鍼やマッサージをしてもらうと一時的にだるく感じることもありますが、結果的に筋肉のコリやハリなどがとれて楽になりますからね。
そういうケアをしてコンディションを整えるために必要です。
ただ、レース前日に鍼治療やマッサージをやってしまうというのがタイミング的に問題なんです。
レース前のケアのベストタイミングは2日前!
じゃあどのタイミングで鍼治療やマッサージをするのがいいのでしょう。
答えはレースの2日前です。
筋肉の緊張をなくさないため
なんで2日前なのかということ、筋肉のほどよい緊張(張力)を保つためです。
実は筋肉というのは、だるだるのゆるみきった状態ではいいパフォーマンスが発揮できないんです。
少しだけ筋肉にハリというか緊張感があった方が筋肉がパワーを発揮しやすいんです。
鍼治療やマッサージは筋肉のコリなどをとってくれますが、それを大会前日にやってしまうと、大会当日は筋肉がゆるんでしまっていいパフォーマンスができなくなります。
ゆるゆるの筋肉が使い物にならないのは、ゆるゆるの伸びきったゴムが使い物にならないのと同じ
ゆるみきったゴムよりも新品のゴムの方が力があるのはイメージできますよね?それと同じようなものです。
筋肉もほどよく緊張しているくらいの方が、適切にパワーを発揮してくれるんです。
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スタティックストレッチ(静的ストレッチ)がダメといわれる理由も同じ
もはや常識になってきましたが、走る前のスタティックストレッチ(静的ストレッチ)がダメということは聞いたことがあるでしょう。
スタティックストレッチとは、前屈とかアキレス腱伸ばしのように一定の方向のみに伸ばして数十秒停止して行うストレッチです。
スタティックストレッチは筋肉を伸ばして柔軟性を出します。その結果、筋肉の緊張が取れて体を動かしやすくしています。
しかし、筋肉を伸ばしてあげるという行為は、先ほども書いたようにゴムを伸ばしてゆるゆるにしているようなものです。
ということは、スタティックストレッチは筋肉の緊張(張力)までも低下させてしまい、パワーを発揮しにくくなるのでパフォーマンスの低下につながります。
ウォーミングアップでスタティックストレッチがダメといわれる理由はこういうことなんです。
ただ、これも目的の違いですよね。試合でいい結果を出すためなら、スタティックストレッチは不向きです。
しかし、故障明けで関節の可動域が極端に低下しているような人ならスタティックストレッチを行って、まず正常の可動域を出してあげるのがいいでしょう。
まとめ
・レース前の鍼、マッサージはレース2日前に終わらせよう!
・筋肉がパワーを発揮するにはほどよい筋肉の張力が必要