長い距離を走るうえで脂質をエネルギーとして使えば糖質はいらないと考えている人も多いのではないでしょうか?
それはウルトラマラソンのような競技時間が長い種目には当てはまることもあります。
このことについては、以前の記事「高脂肪食はマラソンのスピード低下につながるという話」にも書いています。
タイムの短縮を考えたときにはある程度のパワーを発揮しなければいけません。
そうなるとやはり糖質は必要という結論に至ります。
今回は、著書「スポーツ栄養学・科学の基礎からなぜ?にこたえる」からマラソンと筋力と糖質の関係についてお話ししていきます。
ぜひ参考にしてみてください。
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このブログは、陸上競技経験者であり、接骨院の先生の国家資格を持ち、300件以上の指導実績があるランニングインストラクターの2人で作成しています。
競技実績
東海選手権5000m競歩第2位
フルマラソン2時間36分台
5000m14分台 など
速く走るにはパワーを発揮する筋力が必要
まずタイムを短縮するには、ある程度の強度で筋肉を使う必要があります。
運動の強度によって、必要となるエネルギー源が違います。
運動強度が高いほど糖質が使われ、運動強度が低くなるにつれて糖質の割合が減っていき、脂質が使われる割合が増えます。
糖質は単位時間当たりのエネルギー産生能力(ATP再合成率)が高いので、糖質がなくなることで、ある強度以上の運動を継続できなくなります。
クエン酸回路にも糖質は必要
ATPをつくりだす機能のひとつにクエン酸回路というものがあります。
ミトコンドリアのクエン酸回路を回すためには、解糖系からのオキサロ酢酸が必要です。
たとえ脂肪があってもグリコーゲンが枯渇していて、オキサロ酢酸が供給されない場合もATP再合成がうまく進みません。
そもそも筋肉の収縮にも糖質が必要
筋原線維内のグリコーゲンが減少すると、筋小胞体からのカルシウムイオンの放出が妨げられます。
カルシウムイオンは筋収縮に必要なのでこれが妨げられてしまうとそもそも筋収縮活動が持続できなくなるという可能性が示されています。
まとめ
今回のお話しをかんたんにまとめていきます。
糖質は単位時間当たりのエネルギー産生能力(ATP再合成率)が高く、糖質がなくなればある強度以上の運動を継続できなくなります。
ミトコンドリアのクエン酸回路を回すためには、解糖系からのオキサロ酢酸が必要です。たとえ脂肪があってもグリコーゲンがなくなりオキサロ酢酸がつくられなければATP再合成がうまく進みません。
筋原線維内のグリコーゲンが減少すると筋小胞体からのカルシウムイオンの放出が妨げられ、筋収縮活動が持続できなくなるという可能性が示されています。
今回の参考文献は、著書「スポーツ栄養学・科学の基礎からなぜ?にこたえる」でした。
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