ランニングをしていて、内側のくるぶしの少し前のところが痛むことはないでしょうか。
その症状はもしかしたら有痛性外脛骨障害によるものかもしれません。
また、爪先立ちなど(足関節最大底屈)したときに足首の後外側が痛むのは有痛性三角骨障害かもしれません。
今回はこれらの過剰骨障害についてかいていきます。
参考にしてみてください。
目次
有痛性外脛骨障害とは
有痛性外脛骨障害は、足の舟状骨という骨の内側にできる過剰骨が痛むものをいいます。
発生率は10〜20%ほどです。
舟状骨は、内くるぶしから足の親指の方へ指で触っていくと、最初にボコっと触れる骨です。
過剰骨として外脛骨があっても痛くない人もいます。痛みが出るものだけを有痛性外脛骨といいます。
痛みの原因
体重増加、運動量増加、扁平足が関係すると考えられています。
また、ねんざのような外傷によって発症することもあります。
症状
足の内側に骨性の隆起があります。
局所に圧痛、発赤、熱感などがみられます。
靴を履いたときに同部が圧迫されることで痛みます。
10〜15歳の女性に多い傾向がある
有痛性外脛骨は女性に多いです。
特に部活動などで運動量が増加する10〜15歳頃に多いとされています。
成人でも起こる
成人で発生する場合は、ねんざのような外傷によっていきなり発生することがあります。
外脛骨の分類
Ⅰ型
後脛骨筋腱内に種子骨として存在する
Ⅱ型
舟状骨と線維性に結合している
Ⅲ型
舟状骨と骨性に結合している
痛みが出るものはⅡ型のパターンがほとんどです。
治療、対策
運動制限、扁平足対策としてアーチサポートの足底板が有効です。
再発を繰り返すものは、手術で外脛骨摘出術や骨接合術が適応されます。若年者には経皮的ドリリングで骨癒合が得られます。
有痛性三角骨障害
三角骨は距骨の後外側の過剰骨です。
距骨は上方で脛骨と、下方で踵骨、前方で舟状骨と関節する足根骨です。
発生率は8〜13%ほどで、サッカーやバレエなどの競技に多いです。
症状
足関節を最大底屈したときに足関節の後外側に痛みがあります。
最大底屈すると三角骨が脛骨後縁と踵骨上縁に挟まれることで痛みがでます。
原因
足関節のねんざなどを契機にして発生することがあります。
そのため、骨折や靭帯損傷などと鑑別に注意する必要があります。
治療、対策
足関節の底屈を制限するテーピングをおこないます。
症状が著しい場合は三角骨の摘出術をおこなうこともあります。
まとめ
内くるぶしの前の痛みは有痛性外脛骨かもしれない
扁平足対策、アーチサポートの足底板で対策しよう
足関節の後外側の痛みは有痛性三角骨障害かもしれない
足関節底屈制限のテーピングで対策しよう