多発性筋炎とは?皮膚筋炎とは?症状、予後などかんたんに説明

      2018/10/14

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多発性筋炎と皮膚筋炎についてかんたんに説明します。

参考にしてみてください。

多発性筋炎とは

全身の骨格筋(横紋筋)にびまん性の炎症、変性をきたす自己免疫疾患です。

特に四肢の近位にある筋肉頸部の筋咽頭筋の筋力低下や筋痛をきたします。

さらに皮膚症状があると皮膚筋炎

さらに皮膚にも症状を伴うものを皮膚筋炎といいます。

女性に多い

女性に多いです。好発年齢は40歳以上ですが、小児にも発症します。

多発性筋炎、皮膚筋炎の原因、病態

多発性筋炎と皮膚筋炎は原因不明の自己免疫疾患です。

薬剤やウイルス感染をきっかけとする例を除くと原因は特定できません。

多発性筋炎の病態

骨格筋(横紋筋)に炎症細胞が浸潤し、筋組織の変性、壊死、萎縮により多彩な症状を呈します。

間質性肺炎、心病変、感染症、悪性腫瘍などが死因になります。

皮膚筋炎の病態

先に書いたように、多発性筋炎の症状が皮膚にも伴うものが皮膚筋炎です。

皮膚筋炎では悪性腫瘍の合併率が高いので、特に高齢者では注意し全身を検索します。

また、筋症状が軽度の皮膚筋炎で間質性肺炎が急速に進行する予後不良例があります。

多発性筋炎、皮膚筋炎の症状

筋力低下、筋肉痛、筋脱力感が主症状です。

他に、発熱、全身倦怠感、関節痛、レイノー現象などを伴います。

徐々に進行する、四肢の近位の筋肉の筋力低下、筋痛が特徴で、進行すると拘縮など機能障害をきたします。

後咽頭筋の障害により嚥下障害も起こします。

心筋障害による伝導障害、不整脈、心不全、間質性肺炎、呼吸筋障害による呼吸不全も見られます。

皮膚症状では、上まぶたに浮腫性のうす紫色のヘリオトロープ疹がみられます。

皮膚筋炎ではゴットロン徴候

皮膚筋炎では、手指関節や膝関節伸側部に紅斑(手指伸側の紅斑をゴットロン徴候といいます)がみられます。

診断

血液検査で筋原繊維酵素(CK、ASTなど)や血清ミオグロビンが上昇し、CKアイソザイムではMM分画が増加します。

筋電図では、筋原性の変化を認め、筋生検匂いてリンパ球などの炎症細胞浸潤、筋細胞の変性、壊死、線維化などの病理組織所見がみられます。

筋力低下や筋痛をきたすほかの疾患(筋ジス、ウイルス性筋炎など)との鑑別が必要です。

多発性筋炎、皮膚筋炎の診断基準

基準項目
1皮膚症状
aヘリオトロープ疹
bゴットロン徴候
c四肢伸側の紅斑
2上肢または下肢の近位筋の筋力低下
3筋肉の自発痛、把握痛
4血清中筋原性酵素の上昇
5筋電図の筋原性変化
6骨破壊のない関節炎、関節痛
7全身性炎症所見(発熱など)
8抗Jo-1抗体陽性
9筋生検で筋炎の病理所見

診断基準

皮膚筋炎は皮膚症状のa〜cの1項目以上。かつ2〜9の項目中4以上。

多発性筋炎は2〜9の項目中4以上

治療

副腎皮質ステロイド薬を基本とします。

治療抵抗例ではステロイドパルス療法や免疫抑制薬を併用します。

CK値が落ち着いてから、筋力低下や萎縮、拘縮に対するリハビリを行います。

予後

慢性に経過する例が多いです。

しかし、呼吸不全(肺線維症)、心病変、感染症、悪性腫瘍の合併などが予後を悪化させます。

まとめ

多発性筋炎は四肢の近位筋などの筋力低下や筋痛を起こす。上まぶたにヘリオトロープ疹がみられる。

さらに皮膚症状があれば皮膚筋炎。

発熱、全身倦怠感、関節痛、レイノー現象などもみられる。

女性に多い、好発年齢は40歳以上。

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