末梢神経の損傷の分類の話。正座でしびれるのは神経が圧迫されてるから

      2019/12/04

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正座すると足がしべれますよね。

あれは、脚の神経が圧迫されて起こるのが原因です。

今回は末梢神経の損傷について簡単に説明します。

参考にしてみてください。

末梢神経とは

まず神経は中枢神経と末梢神経に分けられます。

中枢神経は脳と脊柱管を通る脊髄で、今回お話する末梢神経は、脊髄から出てくる神経のことです。

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神経を守る膜

神経内膜

1本の神経線維は神経内膜に包まれます。

神経周膜

複数の神経線維が集まり神経束を作ります。

神経束は神経周膜に包まれます。

神経上膜

複数の神経束が集まって神経幹を作ります。

神経幹は神経上膜に包まれます。

末梢神経の損傷は、これらの膜の損傷の程度によって分類することができます。

まずは言葉の定義 ワーラー変性とは

神経の損傷部より先(遠位)では、神経細胞体からの連続性が絶たれてしまいます。

そのため、切断された神経軸索やそれを包む髄鞘は変性に陥ります。

この変性をワーラー変性といいます。

 

このことを踏まえて、末梢神経損傷の分類の話にいきます。

セドン分類とサンダーランド分類があります。まずはセドン分類からです。

セドンの分類

ニューラプラキシア

神経幹の連続性は保たれて、ワーラ変性もありません。

筋肉や知覚の麻痺が生じます。

自然治癒します。

日常よくある、正座や一時的な圧迫が当てはまります。

太い神経が損傷や圧迫を受けやすいです。

体性神経に多く、自律神経は侵されにくいです。

アクソノトメシス

軸索と髄鞘が損傷され、ワーラー変性が生じます。

神経内膜は連続性を保ちます。

軸索が伸びて再生していけば、神経機能もともに回復します。

ニューロトメシス

神経を構成する全組織が損傷されます。

損傷部の末梢はワーラー変性を生じます。

この段階では、神経の再生が困難で、神経移植術をおこなう必要があります。

サンダーランド分類

1度

損傷部における伝導障害です。

すべての神経組織の連続性は保たれ、ワーラー変性もありません。

一過性の麻痺で、動かせない、感覚が障害されますが、すぐに回復します。

セドン分類のニューラプラキシアに相当します。

2度

軸索及び髄鞘の損傷です。

神経内膜は温存され、神経周膜、神経上膜も損傷されません。

ワーラー変性は生じますが、神経内膜が残っているので正常に再生していき、1度損傷よりは時間がかかりますが完全に回復します。

セドン分類のアクソノトメシスに相当します。

3度

軸索、髄鞘の損傷に加え、神経内膜の損傷をともないます。神経周膜、神経上膜は損傷されません。

神経束の内側で、線維化が生じ、軸索の再生を妨害してしまいます。

2度とは違い、神経内膜も損傷されています。

そのため、神経が元の神経管に再生せず過誤支配が起こり、違うところに感覚を覚えたりする場合があります。以下4度、5度も過誤支配が起こります。

2度よりも回復が遅れます。

4度

3度に加えて、神経周膜も損傷されます。

神経上膜は損傷されず、神経幹の連続性は残ります。

4度では、完全回復までは至らないことが多いので、手術的治療を必要とします。

5度

神経上膜も損傷され、神経幹の連続性がすべて絶たれます

自然治癒は不可能で、手術を必要とします。

末梢神経の再生

切断され、ワーラー変性を生じた末梢側(遠位)の神経軸索は、マクロファージなどに貪食されます。

中枢側(近位)の軸索から再生軸索が発生します。

髄鞘のシュワン細胞が、シュワンチューブを形成し再生軸索を囲みます。

有髄神経では、軸索の周りに再び髄鞘が再形成して神経が再生します。

まとめ

セドン分類、サンダーランド分類がある。サンダーランド分類の方が新しくて細かく分類してる。

神経内膜が損傷されると、もとどおりの経路で神経が再生しないので過誤支配が起こる。

自然治癒するものと手術が必要になるものがある。

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