消毒薬の使用領域、対象まとめ。金属に使えるのは?皮膚に使えるのは?

健康

消毒薬にはさまざまな種類があります。

それらは、使用可能な領域や対象が決まっているものがあります。

今回は、消毒薬の使用領域や使用可能な対象について簡単にまとめていきます。

参考にしてみてください。

関連記事 殺菌と滅菌の違いは?消毒の種類と適応について

まず消毒薬の大まかな分類

高水準

グルタラール
フタラール
過酢酸

中水準

次亜塩素酸ナトリウム
消毒用エタノール
70%イソプロパノール
ポピドンヨード

低水準

両面界面活性剤
第四級アンモニウム塩
クロルヘキシジン

結核菌に対して無効な消毒薬

・第四アンモニウム塩

・クロルヘキシジン

低水準の消毒薬が該当します。(両面界面活性剤は有効な場合がある)

エンベロープのない小型ウイルスに対して無効な消毒薬

・両面界面活性剤

・第四アンモニウム塩

・クロルヘキシジン

低水準の消毒薬が該当します。

B型肝炎ウイルスに対して無効な消毒薬

・両面界面活性剤

・第四アンモニウム塩

・クロルヘキシジン

低水準の消毒薬が該当します。

芽胞に対して有効な消毒薬

・グルタラール

・過酢酸

高濃度、時間をかければ有効となる場合がある消毒薬

・次亜塩素酸ナトリウム

高水準、一部の中水準の消毒薬が有効です。

環境面(床など)に対して使用不可な消毒薬

・グルタラール

・フタラール

・過酢酸

・ポピドンヨード

高水準の消毒薬と、ポピドンヨードが該当します。

金属器具に対して使用不可な消毒薬

・次亜塩素酸ナトリウム

・ポピドンヨード

非金属器具に対して使用不可な消毒薬

・ポピドンヨード

手指・皮膚に対して使用不可な消毒薬

・グルタラール

・フタラール

・過酢酸

・次亜塩素酸ナトリウム

高水準、一部の中水準の消毒薬が該当します。

粘膜に対して使用可能な消毒薬

・ポピドンヨード

・両面界面活性剤

・第四級アンモニウム塩

ポピドンヨードと低水準の消毒薬(クロルヘキシジンを除く)が使用可能です。

排泄物による汚染物に対して使用可能な消毒薬

・次亜塩素酸ナトリウム

注意が必要だが一応使用可能な消毒薬

・グルタラール

・フタラール

・過酢酸

・両面界面活性剤

・第四級アンモニウム塩

水の消毒法について

水を媒介とする感染症として、コレラ、赤痢、腸チフス、パラチフスなどが代表的です。

水源地から安全な飲料として人が飲料水として利用できるまでの流れは次の通りです。

普通沈殿と硫酸アンモニウムなどを用いた薬品沈殿、さらに濾過を行います。

最後に塩素消毒をおこないます。

下水処理

下水では、まず予備処理(一次処理)として、大きな浮遊物や土砂をメッシュや沈殿池で取り除きます。

本処理(二次処理)として、好気性微生物を利用して、下水中の通気物を分解(活性汚泥法)、吸着させます。

まとめ

消毒薬は使用可能な対象がある程度決まっている。

低水準の消毒薬では有効な病原菌の対象が限られる。

皮膚や粘膜の消毒には一部の中水準、低水準の消毒薬が使用可能。低水準のクロルヘキシジンは粘膜の使用不可。

タイトルとURLをコピーしました