走るときは股関節をうまく使いたいですよね。
そのために股関節周辺の筋力トレーニングをやったり、股関節周りの動き作りをやっているランナーも多いのではないでしょうか。
身体の正面側にある股関節屈筋群(腸腰筋など)が働くことで、太ももを前へ引き上げます。この動きは後ろにある大殿筋の柔軟性があるからできることなんです。もし大殿筋が緊張している状態だったら太ももを上げる動作に制限をかけることになります。
反対側の筋肉が緊張していると動きに影響を与えることは、どの関節の動きにもいえることです。正常な可動域を出すためには逆側(拮抗筋)の筋肉も大事なポイントなんです。
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目次
関節の動きに影響する要因
正常な関節の動きをおこなうためにはいくつかの要因が影響します。
関節の構造
まずは、関節の構造の問題です。骨格、筋肉、靭帯、腱などによって制限されます。
これはもうどんなにがんばっても関節が物理的に制限されて動きませんということです。この制限を無視して無理やり動かすと靭帯断裂や脱臼、骨折になります。
主動作筋の収縮力
続いては筋肉の問題です。
筋肉が収縮し骨を引っ張ることで関節が動きます。しかし、筋力低下や筋肉の支配神経などの問題によって筋肉が収縮できなければ関節の可動域に影響が出てきます。
肘を曲げる動作でいえば、上腕二頭筋や上腕筋などが作用しますが、もしこれら筋肉や支配神経に異常があれば肘の関節の可動域に影響が出るというわけです。(肘屈曲は他の筋でも代償できますが)
拮抗筋の伸展性
こちらも筋の問題です。今回伝えたいことのメインはここです。
冒頭にも出てきましたが、拮抗筋とは主動作筋と逆の作用を持つ筋肉です。肘を曲げることでいえば、主動作筋は上腕二頭筋などで、拮抗筋は肘を伸ばす作用がある上腕三頭筋などです。
肘を曲げようとするには、拮抗筋の上腕三頭筋がちょうどいい感じに伸びる必要があります。伸びてくれることで初めて肘が曲がります。もし上腕三頭筋が緊張していて余裕がないと、いくら上腕二頭筋などが頑張っても肘は曲がらないというわけです。
以上の3つが関節の動きに影響する要因です。
動き作りも大事だけど、拮抗筋のアプローチも忘れずに
関節を動かすときは主動作筋も大事ですが、拮抗筋へのアプローチも大切だということがわかったと思います。
初心者はまだ体が対応してないから柔軟性が低い
冒頭にも書きましたが、ランニングの基本動作である股関節の屈曲動作の拮抗筋は大殿筋というお尻の筋肉です。走り始めたばかりの初心者は股関節をうまく使って走れないというケースがよくあります。今まで股関節を大きく動かすことがなかった人はなおさらです。今まで動かしていなかったので、筋肉が動きの刺激に対応できていないことも関係しています。
股関節をよく使えるように、もも上げのような動き作りをやっている人もいると思います。もちろん動き作りも大事です。しかし、それだけではなく、股関節の屈曲動作の拮抗筋である大殿筋の緊張へのアプローチも意識してみるといいかもしれないですね。
まとめ
主動作筋と拮抗筋、どっちも大事!
拮抗筋が緊張してると動きに制限をかけることになるよ!